焼結合金部品をmin250ヶ/Lotから製作します
製作数量について
焼結合金を用いた製品を立ち上げる際には機械加工で試作し基礎試験を完了しても、次のフェーズでは価格(生産効率)を意識し、大量生産時と同様の製法での試作をされたいと考えますが、やはり、10,000ヶ/Lotもの数量では中々スタートが切りにくいと思います。そこで、当社ではmin250ヶ/Lotから大量生産までお請けできる生産体制を確立致しました。当然、少量生産でお請けした製造プロセスと大量生産でお請けした製造プロセスは同様となりますので、試作から量産までスムーズに移行できます。数百個しか必要ないというご相談、ぜひ、お待ちしております。
焼結合金とは
通常、「合金」と呼ばれるものは、複数の金属を溶かし合わせて造るのに対し、「焼結合金」は複数の金属を微細な粉末の状態で圧縮成形し、この粉末成形体を溶融点以下の高温に保持することにより焼結(焼いて結合する)して焼き固める粉末冶金法で製造されます。焼結合金は、金型を用いて粉末成形するため大量生産の部品、また複雑形状の部品製造に適しており、高い寸法精度が得られること等、優れた特長を活かして自動車部品を中心に様々な用途に用いられています。焼結合金では、「混合」「成形」「焼結」といったシンプルな工程で、金属の粉末素材を無駄なく使用することができます。成形した後に、削ったり、形を整えたりする必要もないので、エネルギーを無駄にせず環境にやさしい技術です。さらに、精度や強度を必要とする場合、「再圧縮」「焼き入れ」「表面処理」などを行ない高度な部品を作り出すことも可能です。
焼結合金の利用
焼結合金の利用範囲は多様性を示し、高度素形材産業において重要な役割を担っている。それは、成形・焼結することによって直接最終製品(ニアネットシェイプ)が得られ、さらには、合金の組成、材料の組織において大きな自由度を持っているため、一般の鋼材では発現しえない特性が得られるとともに、無駄の少ない経済的な製法であるという独自の特長を活用できるためである。素形材産業全体においては、焼結合金が利用される製品は多岐にわたるが、その中で現在主要な焼結合金製品は機械構造用部品、含油軸受、耐摩耗部品である。
機械構造部品
機械構造部品は、焼結合金製品の大部分を占める分野であり、材料としては鉄系合金が主体である。これまで特性向上を目指し、家電品、OA機器、二輪車、農業用機械、自動車部品へと、その時代の主力を移しながら成長している。近年では、輸送機械用としてプーリー、スプロケット、燃費効率向上のためのエンジン制御系部品が伸長している。構造用材料は、高強度化を実現する材料開発により焼結部品の適用範囲の拡大に貢献してきた。しかし、その反面、強度の向上は寸法精度の劣化や硬さの向上による加工性の低下などの課題を生じ、焼結材の長所であるニアネットシェイプ成形の特長を十分に活かすことを困難にした。このような課題に対し、寸法精度に優れる材料開発を実用化してきた。